特別じゃなくてもあなたは尊い -「この世界の片隅に」を見て-
- かいづ
- 2017年1月28日
- 読了時間: 2分

こんばんは!東京で働くキャリアウーマン予備軍のかいづです(^o^)
今夜はよーーーやく、映画「この世界の片隅に」を見てきました!
いやー、良かった、素晴らしかった……!
予告編にも監督のインタビューにも、戦時中の中にある「普通」や「日常」を描きたい、というのがよくわかる作品でした。
THE 王道映画を求めている人にとっては、ちょっとテンポがゆったりすぎたり、話の盛り上がりがもっと欲しいと思うかなーと思いますが、
その独特なテンポや話の進み方がもう、
自分自身もその映画の世界に入ってしまって、
「ああ、戦時中の人たちのリアルは、こんななんだろうなあ……」と、感じさせるものでした。
予告篇にも出てるので書きますが、
毎日毎日空襲警報が鳴る日々で、女の子が心底疲れたようにでも明るく「警報もう飽きたぁ……」って言うんですよね。
その口調が遊びに飽きたくらいの軽い言い方なもんですから、
生死を左右するかもしれないのに飽きるのか?!笑 と思ってしまったんですが、
毎日警報が鳴っていればそりゃ嫌でも慣れてしまう、そして大きな被害がないうちは死なないだろうと思ってしまうんでしょうね。
それは2004年の中越地震や、2011年東日本大震災などなどを経験した後の、
現代の私たちも同じ現象が起きている気がしました。
地震が来ても「またか」と思い、「たいしたことはないだろう」と避難する足も遅い。
非日常だけど日常。
すずさんという普通の(そしてちょっとのんびりしすぎた)女性を主人公に、
戦時中であっても当時の暮らしと違っても、
現代の私たちとそう変わらない平穏な普通の日常が、ちゃんと存在していて、
ひとりひとりの人生が、「普通」であっても尊いなあ、「普通」こそ尊いなあって、思わせてくれる作品でした。
「この世界の片隅に」を見て、まだうまく言葉にできないですが
「自分が一番価値を感じるもの」に近いなあってなんとなく思いました。
目に見てわかりやすい才能や力がある人の人生はそれはそれで素晴らしいと思うんですけど、
それが自分にはないんじゃないかった思う人のほうがこの世界の大半をきっと占めていると思うんです。
才能のある人と自分を比べてしまったり、家族や社会の目に怯えてしまったりすることから逃れて、
「特別な自分じゃなくても、この人生もけっこう好きだな」と多くの人が思えるようになれば、
もっとこの世界はハッピーになるんだろうなあ、と。
そういう生きることへの満足度の底辺をちゃんと満たすことができればいいなあと思いました。
もうそろそろ全国的に上映が終わりかけているようですが、
まだ見ていない方はぜひ!
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